位相における連結

位相幾何学
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連結の定義
位相における連結

\((X,\mathcal{O})\)を位相空間とする。

\((X,\mathcal{O})\)が連結であるとは、以下の条件を満たすこと。

\(O_1,O_2 \in \mathcal{O} \)について\(O_1\cup O_2=X, O_1 \cap O_2 = \emptyset \Rightarrow O_1=\emptyset \hspace{2mm} or \hspace{2mm} O_2=\emptyset\)

定義を言い換えると、

「開集合\(O_1,O_2\)が\(O_1\)と\(O_2\)の和集合は全体集合となり、\(O_1\)と\(O_2\)の交わりがないことを満たす時、
\(O_1,O_2\)はどちらかが空集合ですよ。」と言う意味である。

なんとなくまわりくどく感じるかもしれない。


実は「非連結を定義して、非連結でないものを連結とよぶ。」とした方が定義がわかりやすい。
二重否定なので、うーん…。という感覚が残るが、一旦非連結の定義を見てみるとわかる。

非連結の定義
位相における非連結

\((X,\mathcal{O})\)を位相空間とする。

\((X,\mathcal{O})\)が非連結であるとは、以下の条件を満たすこと。

\(^{\exists}O_1,O_2 \in \mathcal{O} \hspace{2mm}s.t.\hspace{2mm}O_1\neq \emptyset,O_2\neq \emptyset,O_1\cup O_2=X, \)

非連結はざっくり言うと「\(O_1\)と\(O_2\)に世界が二分される。」ということだ。

「非連結→繋がっていない→2個に別れる。」というイメージを持つと、納得できるだろう。

この時、「え、3個に別れても非連結じゃないの?」と初学のころ私は思った。

しかし、位相の定義を振り返るとこの疑問はすぐに解消された。(詳しくは位相)

3個以上の非連結

\(O_1,O_2,O_3\)と、3つに世界が三分されたとする。

ここで、位相の条件(3)を思い出す。

\(^{\forall}\{O_\lambda \}_{\lambda \in \Lambda} \subset \mathcal{O}\)について\( \cup_{\lambda \in \Lambda} O_\lambda \in \mathcal{O}\)

この条件を使うと\(O_2 \cup O_3\)は開集合となる。これを\(O’\)とおくと、
三分された世界も\(O_1\)と\(O’\)の2分した世界とみることができる。

ということでいちいち3分、4分、5分…と考えていかなくても、2分した世界のみの定義でいい。

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