あらすじ
前回は道連結の定義と道連結ならば連結という定理に必要な補題を証明した。
(詳しくは位相における道連結)
今回はいよいよ道連結ならば連結という定理について証明していく。
定理
連結と道連結の定義はそれぞれ以下のようであった。
そして定理に必要な補題として以下を証明した。(詳しくは位相における道連結)
補題1)連続写像の像の連結性
\((X,\mathcal{O}_X),(Y,\mathcal{O}_Y)\)を位相空間とし、連続写像\(f:X \rightarrow Y\)を考える。
\(X\)が連結ならば、\(f(X)\)も連結
補題2) ユークリッド距離空間\((\mathbb{R},d)\)を考える。
任意の区間\([a,b]\)は連結。
今回はこの補題を用いながら道連結ならば連結であることを示す。
証明
(証明)
非連結を仮定し、背理法で示す。
この時、\(^{\exists} U,V \in \mathcal{O}(U \neq \emptyset ,V \neq \emptyset ) \hspace{2mm}s.t.\hspace{2mm}U\cup V=X,U \cap V =\emptyset \hspace{2mm}\)が仮定。
道連結であるから、\(x\in U ,y \in V \)について連続写像\(\alpha:[0,1]\rightarrow X\)が存在して\( \alpha(x)=0,\alpha(y)=1\)を満たす。
補題2)より閉区間\([0,1]\)は連結であり、補題1)より\(\alpha([0,1])\)という像も連結。
\(U \cap V =\emptyset\)より\(\hspace{2mm}(U \cap \alpha([0,1]) ) \cap (V \cap \alpha([0,1])) =\emptyset\)
さらに\(U\cup V=X\)であるから\((U \cap \alpha([0,1]) ) \cup (V \cap \alpha([0,1])) =\alpha([0,1])\)
しかし、\(\alpha([0,1])\)は連結であるから、\(U \cap \alpha([0,1])=\emptyset \)\(V \cap \alpha([0,1])=\emptyset\)。
これは、\(x\in U ,y \in V \)であることに矛盾。
よって道連結ならば、連結ということが示された。
おまけ
これにより道連結であることを示せば、連結ということを示すことができる。
連結は証明の方法が難しいので、道連結が示せるときはガンガン示していくべきだ。
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